働き方

派遣の仕事で、なぜGX(脱炭素)が回っているのか

「脱炭素」「GX」と聞くと、専門家が難しい計算をしているイメージがあるかもしれません。

しかし実際には、企業のGXは専門家だけでは回っていません。

データを集める、請求書から数字を拾う、進捗を管理する、問い合わせに答える——こうした「実務」を支えているのは、派遣や業務委託で働く人たちです。

この記事では、なぜGXの現場で派遣が必要とされているのか、どんな仕事があるのかを、専門用語を使わずに解説します。

GXの現場で、実際に止まっているのはどこか

企業がGXに取り組む流れは、大きく分けると3つの段階になります。

1
データを集める
← ここで止まる
2
排出量を計算する
3
報告書にまとめる

計算式を設計するのは専門家の仕事です。しかし、その計算式に入れる「データ」を集める人が足りていないのが、多くの企業の現実です。

  • 請求書が届いているのに、誰も数字を拾っていない
  • 拠点が20か所あるのに、データが届いているのは12拠点だけ
  • 前年と今年でフォーマットが違い、比較できない

つまり、GXのボトルネックは「知識」ではなく「手を動かす人」にあります。

なぜ「派遣」がGXを動かしているのか

理由は3つあります。

1. 企業側がまだ体制を整えている途中だから

GXの専門部署がない企業も多く、いきなり正社員を採用するのはリスクが高い。まずは外部人材に任せて、業務を回しながら体制を作っていくケースが大半です。

2. 「定型業務」として切り出しやすいから

データ入力、進捗管理、回収督促などは、ルールが決まれば誰でも対応できます。派遣・業務委託で外部に任せやすい業務構造を持っています。

3. 専門家にやらせると「合わない」から

環境コンサルタントに請求書200枚の入力を頼むと、コストが合いません。しかも、専門家は「自分の仕事じゃない」と感じて定着しない。結果として、事務経験のある派遣人材が最適解になっています。

つまり、GXの実務は派遣・業務委託と相性がいい。 これが「派遣でGXが回っている」構造の正体です。

派遣で関われるGXの仕事とは

では、具体的にどんな仕事があるのでしょうか。

データ整備(最も求人が多い)

  • 電気・ガス・燃料の請求書から使用量を抽出してExcelに入力
  • 拠点ごとにバラバラの単位を統一フォーマットに変換
  • 前年比・前月比で異常値がないかチェック

取引先調整(Scope3対応)

  • 取引先へのアンケート送付・回収管理
  • 期日が近い取引先へのリマインド
  • 入力方法の問い合わせ対応

システム運用補助

  • 算定ツール(GX SaaS)へのデータ投入
  • ユーザーアカウントの管理
  • 入力マニュアルの整備

いずれも、事務経験があれば対応できる業務です。環境の専門知識は、入社後の研修で補えます。

派遣から始めて、どこまで広がるのか

「派遣だと成長できないのでは」と思うかもしれません。 しかしGXの現場では、派遣からスタートしてステップアップする人が増えています。

データ入力チェック担当レポート作成補助拠点調整・運用管理

理由は単純で、GXの業務はまだ「誰がやるか」が決まっていない会社が多いからです。派遣で入っても、できることが増えれば自然に任される範囲が広がる——これがGXの現場のリアルです。

もちろん、派遣のまま長く働く選択もあります。大事なのは「派遣だからダメ」ではなく、GXの実務を担っているという事実です。

GXの派遣仕事は、どうやって探せばいいのか

こうした仕事は、求人票だけでは見分けがつきません。

「一般事務」「データ入力」と書かれた求人が、実はGXの現場を支える仕事であることが多いからです。

そのため最近では、GXの仕事を職務内容ベースで整理し、派遣・業務委託との接続を明示したサイトが使われるようになっています。

GX派遣という選択肢

GX派遣が注目されている理由は、環境意識の高まりだけではありません。

企業の脱炭素は、「計画」ではなく「実務」で止まっているからです。

その実務の多くは、

  • データ整理
  • 事務処理
  • 運用の下支え

といった、従来の派遣業務と重なっています。

GX派遣とは、派遣という働き方を、脱炭素という新しい文脈に再接続する試みです。

どんな仕事がGXに当たるのか。どこから入れるのか。 それを職務ベースで整理しているのが、gxhaken.com です。

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